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Male recombinationのやり方


Date: Fri, 2 Apr 1999 17:18:40 +0900
From: tmurataアットマークrtc.riken.go.jp (MuraTa, Riken Tsukuba)
Subject: [Jfly] Q: male recombination.

村田アットマーク理化学研究所です。
Male recombinationのやり方について記述のある論文を教えて下さい。
よろしくお願いいたします。

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Takehide MuraTa Ph. D.
e-mail: tmurataアットマークrtc.riken.go.jp
personal HP: http://ac3.aimcom.co.jp/~tmurata/fly/
phone: +81-298-36-3612, fax: +81-298-36-9120

Tsukuba Life Science Center,
The Institute of Physical and Chemical Research (RIKEN)
Tsukuba Science City, Ibaraki 305-0074, Japan.
>>>> Japanese Address <<<<
村田 武英
305-0074 茨城県 つくば市 高野台 3-1-1
理化学研究所 ライフサイエンス筑波研究センター
*受託学生募集中です。
//


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Date: Fri, 2 Apr 1999 18:39:41 +0900
From: Akira Nakamura
Subject: [Jfly] Q: male recombination.


筑波大学小林研究室の中村です。

Flanking Duplications and Deletions Associated With P-induced Male
Recombination in Drosophila
Preston, C.R., Sved, J.A., and Ehgels, W.R.
Genetics (1996) 144: 1623-1638
などはいかがでしょうか?彼らのLabのWWWにアクセスしてみるのもいいかもしれませ
ん(http://www.wisc.edu/genetics)。

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Akira Nakamura, PhD.
TARA Center, Kobayashi's project
University of Tsukuba
Tsukuba, Ibaraki 305
JAPAN

TEL: +81-298-53-7328
FAX: +81-298-53-6006
e-mail: teruアットマークsakura.cc.tsukuba.ac.jp
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Date: Fri, 2 Apr 1999 19:26:02 +0900
From: njuniアットマークfly.erato.jst.go.jp (Naoto JUNI)
Subject: [Jfly] Q: male recombination.

ERATO 山元プロジェクトの従二です。

ひょっとして、今回のADRCで、速く簡便にGenetical mapping をする方法として
紹介されていたやつですか(あるアジア系ポスドク(?)の女子が熱く利点を語っていた)。

原理は、P 因子のHybrid Element Insertion (または、Half Element Insertion, HEI)を
利用したもののようです。今や染色体上をくまなくカバーするP insertionのコレクションが
あるので、これらを便利な遺伝子マーカーとして、あるP insertと調べたい遺伝子とのlinkage
をscoreするといったものだと理解しました。
私自身は、mappingに利用する方法に関しては初耳で良く分からないのですが、
male recombinationそのものは、HEIや、これを利用した欠失体作成の研究の中で出てきたもので、
Engels lab のWebサイト http://www.wisc.edu/genetics/CATG/engels/
(とくに、HEIののアニメーションは、印刷物からは得られないプレゼンテーションで見もの)
と、そこにリストされている彼等の著作が参考になるかと思います。

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Naoto JUNI, Ph.D.  従二 直人  (じゅうに なおと) 
Yamamoto Behaviour Genes Project, ERATO, J.S.T.
c/o Mitsubishi Kasei Institute of Life Sciences
11 Minamiooya, Machida-shi, Tokyo 194-8511, JAPAN
194-8511 東京都 町田市 南大谷 11 三菱化学生命科学研究所内
科学技術振興事業団 ERATO 山元行動進化プロジェクト
(phone) 042-721-2334 (fax) 042-721-2850
(E-mail) njuniアットマークfly.erato.jst.go.jp
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Date: Fri, 2 Apr 1999 20:32:03 +0900
From: tmurataアットマークrtc.riken.go.jp (Murata, RIKEN Tsukuba)
Subject: [Jfly] Q: male recombination.

At 7:26 PM 99.4.2 +0900, Naoto JUNI wrote:
>ERATO 山元プロジェクトの従二です。
>
>ひょっとして、今回のADRCで、速く簡便にGenetical mapping をする方法として
>紹介されていたやつですか(あるアジア系ポスドク(?)の女子が熱く利点を語ってい
>た)。

そうです。それと、ミーティングレポートがウチの部屋では義務づけられていますので
文献もそえて示そうと思ったわけです。PCR linkedのマッピングはウチの部屋では
知識として知っていなければいけないので、対比として紹介できればとも思っています。

また、川崎様、中村様、情報をありがとうございました。

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Takehide MuraTa Ph. D.
e-mail: tmurataアットマークrtc.riken.go.jp
personal HP: http://ac3.aimcom.co.jp/~tmurata/fly/
phone: +81-298-36-3612, fax: +81-298-36-9120

Tsukuba Life Science Center,
The Institute of Physical and Chemical Research (RIKEN)
Tsukuba Science City, Ibaraki 305-0074, Japan.
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村田 武英
305-0074 茨城県 つくば市 高野台 3-1-1
理化学研究所 ライフサイエンス筑波研究センター
*受託学生は随時募集中です。
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From: matsubayashiアットマークdrochan.bio.kit.ac.jp
Date: Fri, 2 Apr 1999 22:41:50 +0800
Subject: [Jfly] Q: male recombination.

京都工芸繊維大学松林です。
以下の論文のことではないでしょうか?

Mapping of Drosophila Mutations Using Site-Specific Male
Recombination
Bin Chena, Tehyen Chua, Emily
Harmsa, J. Peter Gergend, and Sidney Stricklanda
Genetics, Vol. 149, 157-163, May 1998,

論文を見たとき、この方法は、あらゆる領域へのP挿入ラインが確立している状況を
考えると、
未知の遺伝子のマッピングに有効だろうと感じました。

ただし私が興味を持ってやっている領域のP挿入系統に関してMRを取ろうと試みたこ
とがありますが、報告されているより遙かに頻度が低く、かつ数少ない組換え体での
組み換え位置はPの挿入位置と無関係に起きているものばかりでした。どうもP挿入
系統によっては挿入位置でのMRが起きにくい場合もあるようです。


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From: matsubayashiアットマークdrochan.bio.kit.ac.jp
Date: Sat, 3 Apr 1999 11:48:01 +0800
Subject: [Jfly] Q: male recombination.

京都工芸繊維大学松林です。

補足させて下さい。
このマッピング法の原理は、P因子挿入系統をdelta2-3存在下で雄組換え体を取ると
その組み換え位置はほとんどの場合P因子挿入位置で起きるという現象を利用したも
のです(Engels等の多くの仕事があるはず)。つまりマッピングしたい遺伝子が、あ
るP因子に対してDistal側にあるかProximal側にあるかが一匹の組換え体を取ること
で分かるというものです。
先にも書きましたが私もこの論文以前に同じアイデアを思いつき応用を試みましたが
少なくとも私のP挿入系統での雄組換え体は組み換え位置とP挿入位置が一致してま
せんでした。またChovnic等の研究でもP因子挿入下での雄組み換え位置が必ずしも
P挿入位置と一致していないという報告を出していた様に思います。

>
>原理は、P 因子のHybrid Element Insertion (または、Half Element Insertion, HEI
>)を
>利用したもののようです。今や染色体上をくまなくカバーするP insertionのコレクショ
>ンが
>あるので、これらを便利な遺伝子マーカーとして、あるP insertと調べたい遺伝子とのl
>inkage
>をscoreするといったものだと理解しました。


Hybrid element insertionを含めてHybrid dysgenesisという現象そのものが元をた
だせばHiraizumiさんの見つけた野外集団中で見つかった雄組み換えを起こす系統の
解析から始まったものと思います。