Jfly ディスカッション


Discussion Menu | Jfly Japanese Home Page | Jfly English Home Page

X, II, III トリプル・バランサー?


Date: Fri, 5 Jul 1996 18:35:52 +0900
From: s953636アットマークipe.tsukuba.ac.jp (Kato Hiroyuki) (by way of itokeiアットマークfly.erato.jrdc.go.jp (ITO, Kei))
Subject: [Jfly] Balancer

私個人宛に来たのですが、Jfly 宛の方がふさわしそうなので、転送します:伊藤


-------------------
筑波大学の加藤浩幸(M2)です。
実験の交配図を考えている際に、X、第2、第3染色体全てをBalanceできたらと考えま
した。
第2、第3をBalanceしている系統にFM7などをのせることはできるのでしょうか。
また、FM7のほか、C(1)Aなどはどうなのでしょう。
手元のテキストとなるものは一通り眺めたのですが、特に「不可能」とはありません
でした。
しかし、recombinationがどこかで生じると指摘してくれた方もいました。

どうか「可能」「不可能」をお教えいただけると幸いです。
「不可能」の場合、どの様な現象が生じるためなのかも知りたいと思います。

加藤浩幸 筑波大学 バイオシステム
(s953636アットマークipe.tsukuba.ac.jp)


====================================
Date: Fri, 5 Jul 1996 19:30:12 +0900
From: fuyama-yoshiakiアットマークc.metro-u.ac.jp (Yoshiaki FUYAMA)
Subject: [Jfly] Balancer

FM7 については、以前、うちの学生がやりました。できるにはできるのですが、
ハエがほとんど出ずに、使いものになりませんでした。理由はわかりませんが、
ほとんど不可能と考えていいと思います。ストックセンターにも無かったはず
です。C(1)A については、わかりません。

ところで、主要染色体全部をバランスする目的は何でしょうか? もし、組み
換えを抑えることが目的ならば、やめた方が賢明だと思います。多くの染色体
をバランスすると、必ずといっていいくらい組み換えが起こります。組み換え
を確かめることが、ふつうは困難なので、始末の悪いことになります。

まあ、多少、回り道になっても、無理をしないに越したことはないでしょう。
--
布 山 喜 章 : 東京都立大学理学部生物学教室
     e-mail : fuyama-yoshiakiアットマークc.metro-u.ac.jp



====================================
Date: Fri, 5 Jul 1996 21:28:17 +0900
From: mogamiアットマークbio.phys.s.u-tokyo.ac.jp (Kaname MOGAMI)
Subject: [Jfly] Balancer

東大堀田研の最上です。

私が昔お世話になったバージニア大学の Theodore R. F. Wright
先生の所では
FM6,y[31d]sc[8]dm[+]B;Sp bw[D]/SM5,al[2]Cy lt[v]cn[2]sp[2];
TM3,y[+]ri p[p] sep bx[34e]e[s]Ser/Sb
なんてハエを飼っていました。経験から言いますとこんなややこしい
ハエは東大では維持困難です。wright 研のエサがすばらしかったの
は確かですが、どうも日本は湿気が多すぎて弱いストックの維持が向
こうよりたいへんなのではないかと思っています(これは偏見かも。
他の方のご意見お待ちしてます。)


====================================
Date: Sat, 6 Jul 1996 03:41:08 +0900
From: enitascbアットマークmbox.nc.kyushu-u.ac.jp (Eiji Nitasaka)
Subject: [Jfly] Balancer

>第2、第3をBalanceしている系統にFM7などをのせることはできるのでしょうか。

以前、w; CyO/Sp; ry Sb delta2-3/TM6B にFM7をかけたF1の雌を使って一気にホモに
しようかとしたことがありますが、第3で結構組換えが起こってだめでした。また以
前、H41とかいう、Basc; SM1/bw[v1]; TM2,Ubx/Sb; spa[pol]とかいう欲張った系統
がありましたがこれもX染色体で頻繁に組換えが起こって使いものにならなかった覚
えがあります(Bascはあんまりいいバランサーではないと思いますがホモで妊性があ
りますから便利なこともあります。でもBarがrevertしてascになっている系統も多い
です)。
 というわけで私もあんまり無理をしないほうがいいと思います。

九州大学理学部生物学教室 細胞遺伝学講座
仁田坂 英二
電話 :092-642-2616
ファックス:092-642-2645
電子メール:enitascbアットマークmbox.nc.kyushu-u.ac.jp