| Jfly ディスカッション |
Discussion Menu | Jfly Japanese Home Page | Jfly English Home Page
電子メールに添付されてきたファイルの解読法
Date: Sat, 22 Nov 1997 14:36:32 +0900 (JST)
From: itokeiアットマークfly.erato.jst.go.jp (ITO, Kei)
Subject: [Jfly] How to decode attatched mail documents
こんにちは、
メールに添付されてきた意味不明の文字列をしかるべきファイルに戻す
(デコードする)方法について質問を受けることが多いので、まとめて
みました。読んでもよく分からない方も多いことと思いますが、将来い
つこのようなファイルをデコードしなくてはならない羽目になるか分か
らないので(たいてい学会まぎわや論文投稿直前の忙しいときにそうい
う事態になるようですし、これからクリスマスが近づくと、クリスマス
カードのソフトを送ってくる人も増えてきます ^_^)、このメールを
保存しておいて、そのようなときに役立てて下さい。
(このガイドは、マッキントッシュ利用者を対象にしています。)
=============================
簡単な解決法
Eudora Pro バージョン 3 のような最新のメールソフトを使えば、たい
ていのファイルは自動的に変換してくれます。
=============================
好み、予算、バージョンアップの大変さなどの理由で、無料版の
Eudora などを使い続けている方は、以下を参考にして下さい。
A:エンコードの種類
画像ファイルやプログラムは、そのままではメールとして送れないので、
テキストファイルに変換(エンコード)して送ります。問題は、コン
ピューターのシステムごとに、どの変換法を標準で使うかの習慣が違う
という点です。
binhex:
マッキントッシュの標準のエンコード法です。Windows や Unix
のコンピューターでは、ほとんど利用されていません。
無料版の Eudora は、これを自動的にエンコード・デコードすること
ができます。
MIME base 64:
最近急速に普及しているエンコード法で、マックでも Windows でも
使われています。
Eudora の製品版 Eudora Pro や Netscape のメール機能では、この
形式で自動的にエンコード・デコードできるので、最近はこのタイプ
のメールを受け取ることも増えています。ところが無料版のEudora
では、この形式で送られたファイルをデコードできません。
uuencode:
unix コンピューターの標準的なエンコード法です。相手が unix ワー
クステーションを使っている場合、このファイル形式で送られてくる
場合が多いと思います。
B:どうやってデコードする?
binhex 以外の方法で送られてきた場合、無料版 Eudora などではファ
イルをデコードできず、意味不明な文字列がメールとして表示されます。
この場合、以下のようにしてデコードを行なって下さい。
1:デコーダーを手に入れる。
マックの場合は、MIME base64 や uuencode をデコードするには、
YA-Base64
を使うと便利です。
入手先
ftp://ftp.jaist.ac.jp:/pub/mac/info-mac/cmp/
ftp://ftp.web.ad.jp/info-mac/cmp/
の中で、
ya-base64-129.hqx
を探して下さい。(バージョン番号は上がっている可能性があります。)
また、
Mpack
を使うと、base64 のデコードだけでなく、送信用にエンコードするこ
ともできます。YA-Base64 ではうまく変換できないけれど、Mpack
なら変換できるようなファイルもあります。
入手先
ftp://ftp.jaist.ac.jp:/pub/mac/info-mac/cmp/
ftp://ftp.web.ad.jp/info-mac/cmp/
の中で、
mpack-15.hqx
を探して下さい。(バージョン番号は上がっている可能性があります。)
2:エンコードの形式を把握する。
意味不明の文字列の直前に、「Content-Transfer-Encoding: 」と書
かれた行があるはずです。ここに、どの方式でエンコードしてあるかが
記されています。
[ 例 ]
--============_-1343569667==_============
Content-Type: image/jpeg; name="01.jpg"
; x-mac-type="4A504547"
; x-mac-creator="4D41586D"
Content-Disposition: attachment; filename="01.jpg"
Content-Transfer-Encoding: base64
/9j/4AAQSkZJRgABAQEASABIAAD/2wBDAAgGBgcGBQgHBwcJCQgKDBQNDAsLDBkSEw8U
HRofHh0aHBwgJC4nICIsIxwcKDcpLDAxNDQ0Hyc5PTgyPC4zNDL/
..........
この場合は base 64 形式です。よく分からなければ、とりあえず3:
に進みましょう。
3:文字列を含んだメールをテキストファイルに保存する。
添付ファイルの付いたメールは長いことが多いので、幾つもの断片に分け
て保存されます。着信函(In box)に番号をつけて順に表示されますので、
それらすべてをマウスで選択して色を反転させ、ファイルメニューの
「別名で保存(save as...)」を選んで、適当な名前で適当な場所に保存
して下さい。(ファイル名は何でもよい。)
4:テキストファイルを YA-Base64 か Mpack のプログラムのアイコン
の上にドラッグ&ドロップする。
ファイルが変換されて、元のファイルが復元されます。
5:ファイルを開く
変換されたファイルは、多くの場合ダブルクリックしてもうまく開くことが
できません。適切なプログラムのアイコンの上に、ドラッグ&ドロップして
開きます。
●
ワープロファイルの場合、MS-Word でも、6.0 で作られたファイルを 5.1
で開くことは出来ませんし、6.0 英語版で作られたファイルを 6.0 日本語
版で開くと、文字化けが生じます。多くのワープロソフトでは、「別名で保
存(save as)」で違うファイル形式で保存できるので、自分が読める形式
で保存したファイルを送ってもらえるように、双方が事前にソフトの種類や
バージョンを打ち合わせておく必要があります。
●
Canvas, Freehand などのベクター形式の画像プログラムのファイルも、
ワープロ同様原則としてそれを作成したプログラムでしか開くことが出来ま
せん。自分が読める形式で保存したファイルを送ってもらえるように、事前
の打ち合わせが重要です。
(たとえば Canvas のファイルを Freehand で開くことはできないが、
Canvas で PICT や Illustrator 形式で保存すれば、Freehand でも
開くことが出来る。)
●
ビットマップの画像ファイルは、たいていの場合 Photoshop で開けること
が出来ます。
●
ファイルの末尾に .exe, .com などの付いたファイルは、 Windows, MS-DOS
のプログラムファイルです。マックでは開くことも、プログラムを実行する
こともできません。(Windows ユーザーの友達がクリスマスカードを送っ
てくる場合、この状況になります。)
DOS 形式のフロッピーに保存し、お近くの Windows / DOS コンピューター
で実行すれば、クリスマスツリーやサンタクロースが表示されることでしょう。
●
何だか分からないファイルが送られてきた場合:
マッキントッシュのファイルには、ファイル形式(Type)とファイルを作っ
たソフトのコード番号(Creator)が記録されています。普通はこれらの情
報は表示されませんが、File Buddy というソフトを使うと、これらの情報
を見たり、変更したりすることができます。が、どのコードがどのファイル
形式、ソフト名を意味するのかはかなり専門的な知識が必要ですし、間違っ
て変更すると開くことが出来なくなってしまいますので注意して下さい。
入手先
ftp.jaist.ac.jp:/pub/.5/umich/util/diskfile/
の中で、
filebuddy4.11.sit.hqx
を探して下さい。(バージョン番号は上がっている可能性があります。)
6:ファイルを送る場合
●
ファイルを受け取る相手もマックのユーザーであれば、 binhex 形式で送れ
ますので、無料版 Eudora で添付ファイルを指定するだけで大丈夫です。
●
相手が Windows ユーザーの場合は、binhex では相手は読めないことが多
いので、Mpack を使って base64 形式に変換します。
1: 送りたいファイルを Mpack のアイコンの上にドラッグ&ドロップする。
2: ファイル名を指定して保存する。
3: 無料版 Eudora でそのファイルを添付して送る。
「テキストファイルを binhex して送る」というオプションを
必ずオフにしておく。文字→HQX というアイコンにチェック
が付いていないことを確認して下さい。
●
UUencode 形式が必要な場合は、 UULite か UUParser というプログラムを
入手して、ドラッグ&ドロップし、できたファイルを添付して送ります。
入手先
ftp://ftp.jaist.ac.jp:/pub/mac/info-mac/cmp/
ftp://ftp.web.ad.jp/info-mac/cmp/
の中で、
uu-lite-30.hqx
uu-parser-172.hqx
を探して下さい。(バージョン番号は上がっている可能性があります。)
注意1:
上にも書いたように、自分が送るファイルを相手が読めるかどうか、相手の
使用機種やソフトを確認してから送るのが賢明です。
注意2:
電子メールという機能は、数十キロバイト以下の小さなファイルを送るよう
ことを想定して設計されています。数百キロバイトのファイルならたいてい
は大丈夫ですが、数メガバイトのファイルを送ったりすると、途中のメール
システムがダウンしたり、相手のメール受信容量をあふれさせてしまったり
というトラブルが生じます。巨大なファイルはメールでは送らず、MO, ZIP
などに保存して郵送するか、 FTP 機能を使って下さい。
(ショウジョウバエ研究者で FTP でのやり取りが必要な方は、Jfly の「伝言
板 FTP サービス」をご利用いただけます。Jfly 参加者にメールでお送り
してある Guide of the Jfly Service をご参照下さい。)
おわり
Copyright: Nov. 22, 1997, 変更不可・転載可
by 伊藤 啓
ERATO, at Mitsubishi-Kasei Institute of Life Sciences,
194 Machida-shi, Minami Ooya 11, Tokyo, Japan
email : itokeiアットマークfly.erato.jst.go.jp