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非 RI のサザン/ノザンブロットの検出


Date: Thu, 12 Nov 1998 13:05:20 +0900
From: mogamiアットマークbio.phys.s.u-tokyo.ac.jp (Kaname MOGAMI)
Subject: [Jfly] non-RI detection

東大理物理(ボスが逃げた)旧堀田研の最上です。

サザン/ノザン ブロットの検出を非 RI でやることを計画しています。

数年前、サザンでアクチン遺伝子を検出しようとしたときは「バンドらし
きものが見える気がしないでもない」という状態で実用に耐えるものでは
ありませんでした。その後の進歩もあると思いますので、「こういう条件
でうまくいった/いやだめだった」といった経験をお持ちの方、お教え下
さいませ。


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Date: Fri, 13 Nov 1998 14:14:49 +0900 (JST)
From: yokofunaアットマークims.u-tokyo.ac.jp (Yoko Funakoshi)
Subject: [Jfly] non-RI detection

東京大学分子細胞生物学研究所多羽田研におります、D2の船越と申します。

私たちの研究室では現在のところ、Boeringer Manheim のDIGシステムを用いて、
Southern/Northernを行っております。少なくとも、Southernの方は安定して系が
動いています。Northernの方は、初めて使うblotの場合は少しbackgroundが高い
のですが、バンドが出るものは出ますし、actinや、dadのようにabundantな遺伝
子のプローブを用いた場合は、はっきりとした太いバンドが検出されます。

以下に、多羽田研で現在用いているプロトコールについて、簡単に述べさせていただ
きます。

membrane: Boeringer ManheimのNylon membranes, positively charged (or
PallのBiodyne Plusは、同じ製品でありながら、ブランドでないので、こちらの
方が安い)がbackgroundが低いようです。

DIG-labeling Kit: 以前は、DIG DNA Labelling Kitというのを用いていました
が、最近は専らDIG High Primeのキットを用いています。こちらの方が、DIG
labeled probeの収量が高いようです。(それから、混ぜるだけでいいので、楽で
す。)

Hybridization: blocking剤として、Boeringer ManheimのDIG Blocking reagent
というpowderが出ているので、これを用いています。(ちなみに、抗体反応の前
のmembraneのblockingにもこれを用いています。)これに、herring sperm DNAを
加えています。また、Northernの時は、Boeringer Manheimで推奨している高SDS
bufferを用いています。(組成は後で述べますユーザーガイドに載っていま
す。)

anti-DIG antibody: Boeringer Manheimのものを使っています。

substrate: New England Biolabs のCDP-Starを用いています。(もとは、
Tropicsと言う会社のものだそうです。CSPDより、CDP-Starの方が、感度がいいそ
うです。)

Boeringer Manheimのシステムについては、「DIGシステムを用いてハイブリダイ
ゼーションダイゼーションを行うためのためのユーザーガイド」という本があ
り、学会の企業のブースや出入りしているメーカーの方から手に入れることがで
きると思います。この本は、プロトコールや、システムに適した試薬の組成、ト
ラブルシューティングなどが載っていますので、参考になさるとよろしいかと思
います。



n n Univ. of Tokyo, Faculty of Science,
(^o^)/ Dept. of Biophys. and Biochem.
/( ) Institute of Molecular and Cellular Biosciences,
& & Univ. of Tokyo, Department of Molecular Biology,
Lab. of Chromosome Research
telephone: 03-3812-2111 (ext.7866)


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Date: Fri, 13 Nov 1998 17:33:18 +0900 (JST)
From: Takao KOANA
Subject: [Jfly] non-RI detection


>東大理物理(ボスが逃げた)旧堀田研の最上です。
>
>サザン/ノザン ブロットの検出を非 RI でやることを計画しています。
>
>数年前、サザンでアクチン遺伝子を検出しようとしたときは「バンドらし
>きものが見える気がしないでもない」という状態で実用に耐えるものでは
>ありませんでした。その後の進歩もあると思いますので、「こういう条件
>でうまくいった/いやだめだった」といった経験をお持ちの方、お教え下
>さいませ。
>

アイシンコスモス研究所の鍵山直人博士が、北大におられた堀浩先生の
ご指導で作った色素がとても感度が高いです。詳細は鍵山さんに問い合わせて
みてください。アドレスは

kagy-aicアットマークba2.so-net.or.jp です。

小穴 孝夫
(財)鉄道総合技術研究所 技術開発事業本部
185−8540国分寺市光町2−8−38
電話 NTT:042−573−7316 JR:053−7316
faxNTT:042−573−7349 JR:053−7349
電子メール koanaアットマークrtri.or.jp


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Date: Mon, 16 Nov 1998 18:00:15 +0900
From: njuniアットマークfly.erato.jst.go.jp (Naoto JUNI)
Subject: [Jfly] non-RI detection

ERATO 山元行動進化プロジェクトの従二です。
船越さんのフォロ-につけ加えることはなにもないですが...

私たちの研究室は今では、Genomic Southern, Northern 含め、Hybridization は
すべて ベーリンガー(今やロシュか...)のDIG システムでやっております。私
自身は、大学院在学中からRIと併用しながらDIGを使っていましたが、4年前にこ
の研究室に移ってからは、いちどもRIを使わずにやって来れました。(現在の
DIG システムは、その頃にはもうかたまっていて、その後大きなinnovationは、
なかったと思いますが...)。

最近では、同僚が Gel retardation assay を DIG systemでやって成功していま
す。感度、検出限界はRIと遜色ないと思います。”RIで見えるものはDIG でも見
える、DIG で見えなかったら、RIでやり直してもダメ”というのが、私の持論で
す。

一つアドバイスするとすれば、少なくとも初めのうちは、ベーリーンガーのマ
ニュアル、冊子などをよく読んで忠実に従うことです。うまくいかなかったら、
冊子にあるトラブルシューティングを慎重に検討するのが一番です。
Hybridizationのような基本的なテクニックには、各人、各研究室の秘伝があるか
もしれませんが、ヘタにDIGに適用しない方がいいです。

”こうやっても同じはず”とか、”理屈から言ってこうやった方がいいに決まっ
ている”といって、protocol を modify するのは事故の元です。私たちが通常の
実験の片手間でやるのとは比べものにならないほど、ベーリンガーは、条件検
討、トラブルシューティングなどに労力を払っています。

# うちでもメンブレンは PallのBiodyne Plus を使っています。
# Tropix 社製の CDP-star は、DIGシステムの化学発光用基質として、
ベーリンガーも販売しています。

Naoto JUNI, Ph.D.  従二 直人  (じゅうに なおと) 
194-8511 東京都 町田市 南大谷 11 三菱化学生命科学研究所内
科学技術振興事業団 ERATO 山元行動進化プロジェクト
(phone) 042-721-2334 (fax) 042-721-2850
(E-mail) njuniアットマークfly.erato.jst.go.jp