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培地にエタノールを添加してもよいか?
Date: Mon, 19 Apr 1999 13:53:36 +0900
From: shanaiアットマークmd.tsukuba.ac.jp (shuji hanai)
Subject: [Jfly] EtOH入り培地
ショウジョウバエ研究室の皆さまへ
---------要旨-----------
培地にエタノールを添加したら、表面がペトペトになる現象が多少防げるようです。
EtOHを入れる「レシピを見た」、「やった事が有る」、或いは「それはやっちゃダメ」という御情報頂ければ幸いです。
基本組成は糖がブドウ糖、酵母はエビオスで、EtOHは5%(含ボーキニンの溶媒)
---------本文----------
培地の微生物の汚染の事が良く問題になっているようで。うちでも表面がピンク色になる問題が有った時、ML情報により砂糖をブドウ糖にすることで解消しました。
ところが、トランスジェニックなど数匹の交配では親を入れて1〜2日の内にペトペトになり「産まない」「孵らない」で困ることがあります。
ボーキニンを倍量(水1Lに10%溶液 14 ml)にしたら多少は効果が有りました。もしやEtOHの効果かともい思い、試したところ、完全ではないものの効果有りました。少なくともペトペトに成り始めが遅れ、或るストックでは赤茶色に成るのを完全に防ぎました。
最初「お酒と同じ位は平気だろう」と10%で作ったら、弱いストックは死んだり(低湿度の影響も有り?)、産卵はするのに幼虫が出始めるのが極端に遅れるなどNG。5%では極端な悪影響無さそうです。
表面が乾いた感じで成虫がくっ付きにくいのは利点ですが、少ない幼虫の生育には良くないようで水分を滴下すると良いということも有るようです。また、粘性が減ってヤカンでの分注が楽でした。
おまけ 最近、無添加食品に防腐剤を入れない代わりにEtOHを添加している例が結構あるようで、2〜5%でも多少の防腐効果(殺菌にはなりません)が有るとか。それで思いついた訳でした。
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Shuji Hanai Ph. D.
Research Fellow of Japan Society for the Promotion Science
Dept. of Biochem. Inst. of Basic Med. Sci. Univ. of Tsukuba
1-1-1, Tennodai, Tsukuba, Ibaraki 305-8575, Japan
Phone; +81 298 53 3272, FAX; +81 298 53 3271
shanaiアットマークmd.tsukuba.ac.jp
花井修次
〒305-8575 茨城県つくば市天王台1-1-1
筑波大学 基礎医学系 生化学
日本学術振興会特別研究員
電話:0298-53-3272, FAX:0298-53-3271
shanaiアットマークmd.tsukuba.ac.jp
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Date: Mon, 19 Apr 1999 15:12:49 +0900
From: "ITO, Kei"
Subject: [Jfly] EtOH入り培地
At 1:53 PM +0900 1999.4.19, shuji hanai wrote:
> おまけ 最近、無添加食品に防腐剤を入れない代わりにEtOHを添加
> している例が結構あるようで、2〜5%でも多少の防腐効果(殺菌に
> はなりません)が有るとか。それで思いついた訳でした。
全然関係ないですが、むかし滋養強壮用の健康ドリンクは、成分を溶
かすためにかなりのアルコールが入っていて(数%以上)、しかも酒
ではないのでアルコール分の表示義務がなく、結果として、眠くなら
ないよう健康ドリンクをがぶ飲みしていた長距離トラックの運転手が
自分で知らないうちに酔っぱらい運転になっていて、事故を起こした
ということがあり、国会でも取り上げられました。いまは表示が義務
づけられたと思います。
で、本題ですが、継代用の培地ではやったことありませんが、産卵用
のグレープジュース寒天培地には、エタノールを2.5%入れています。
(プラス、酢酸も2.5%。)卵や幼虫を集めたあと、そのまま捨てるの
を忘れて(!)置いておくと、ちゃんとシャーレーの中で成虫が羽化
してきますから、少なくともこの濃度なら問題ないようです。
継代用の培地だと微生物防止のために抗生物質を入れるのはよくあり
ますが、エタノールで防腐というのは、確かにあまり聞きません。な
ぜでしょうね。
> 表面が乾いた感じで成虫がくっ付きにくいのは利点ですが、少ない
> 幼虫の生育には良くないようで水分を滴下すると良いということも
> 有るようです。
幼虫が少ないときは、エサの表面を竹串やスパーテルでぐさぐさ突っ
ついて、穴をたくさんあけておくと、中へ潜って食べやすくなります。
ただ、その作業のぶんコンタミの危険も増えますが。
い