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FeDex でのハエの発送法


Date: Wed, 19 Jun 2002 16:46:01 +0900
Subject: [Jfly] 再び Fedex
From: Tadashi Uemura

皆様

京都の上村です。再び Fedex に関して投稿します(もうこれで Fedex にまつわる件
は最後にしたい)。今回はモノクローナル抗体を発送する場合に限定します。

集荷を電話で依頼した際に、あちらの対応がコロコロ変わる(ここ一ケ月の間でも変
わった)のに業を煮やして、customer service の部長の一人と本日昼に電話で話し
ました(これで Fedex custom service 所属の人の名前は何人も知ることになった)。
今回に限らず、過去、数年間のまとめです。多少なりとも皆さんの参考になれば幸い
です。

1)本日、抗体の集荷をお願いしたら、「今から、抗体に添えてもらう英文のただし
書きを、手書きでファックスするから、それを、、、、」と customer に煩わしい手
続を押し付ける返事。毎週のように抗体を発送しているが、そんな話しは始めて聞く。
そもそも「手書き(!?)の英文を今からファックスで送るから」とは、一体どうい
う対応か。先月から集荷担当者が、「今後、抗体など液状のものはこのビニール袋に
入れて発送して下さい。」と、集荷先毎に口頭でお願いに回ってきた。その袋とプリ
ントされた用紙/シールをセットにしておけば済むではないか。ビニール袋配付の件
を、電話に応対に出た customer service の人間が知らないので話しが通じなかった。

2)USA の税関で留められた場合、Fedex から電話で呼びだされることが多い。その
場合、何が問題かを電話口で尋ねても、Fedex の社員は英語が読めない。Fedex の不
徹底な対応とは違い、USA の税関側が尋ねる項目は決まっているだから、その英語ぐ
らい理解できるように社内教育せよ。それで国際宅急便がよく務まるな。

3)(例えば USA の)税関で問題が起きないように、Fedex 側であらかじめ必要事
項を列挙した書式を用意し、customer が Fedex のホームページからダウンロードで
きるようにするくらいしろ。customer がそれに毎回記入すれば、それで済む。英語
の読めない社員相手に customer が苦労することもなくなる。実際には1枚で済む
(事項参照)。

4)上記の要請は無視されてきたので、Fedex 側の一貫性に欠ける指示を長年に渡り
忍耐強く総合した結果、添付書類を作成した。それにサインして、commercial
invoice および誓約書に添えて発送してきたが、Fedex 側が税関に渡していないこと
がしばしば起きた。(なお、添付書類に関して改良点があれば教えて下さい。)この
一連の要請/トラブルそのものを理解できない社員が多く、数件目にして始めてまと
もに話しを聞いてくれる社員に出会った。

5)customer service の総勢は100名だそうだが、その100名に、統一した指示が徹
底できなくてどうするか。我々は Fedex を介する研究サンプルのやりとりなしでは、
やっていけないことは明らか。Fedex 側から「こうしろ。」と指示されれば、多くの
customer が研究の手を休め、一貫しない指示に対しても黙って従ってきた。今まで
にも他の方からあったと想像できる customer 側からの要請(文句を言ったのはオレ
だけ?)を無視してきた体質そのものに問題がある。高い料金を支払っている
customer の足を引っ張ってる認識があるのか。

上村 匡
京都大学ウイルス研究所
遺伝子動態調節研究部門 
分子遺伝学研究分野


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Date: Wed, 19 Jun 2002 23:06:34 +0900
From: "Murata, T (RIKEN BRC)"
Subject: [Jfly] Re: 再び Fedex

村田@DNA Bankです。

先日、台湾に向けて組換えアデノウイルスを発送しました。問題は組換えアデノウイ
ルスではなく、宿主細胞の培養に使う培養液のFBS。ハイブリドーマの培養上清と同
じなので聞いてください。

まず、うちではFedExは使いません。なぜなら、彼等は単なる運び屋であって、運ぶ
ための諸々は基本的にしないからです(i)。それ以来、通観のための面倒な書類が必
要そうな場合はWorld Courier、通観書類は必要だが書類の準備が楽な場合は
Yamatoの国際貨物、通観書類がほとんどいらない場合はYamatoの国際宅急便です。
i. 余談ですが、ドライアイス詰めのものを送るのに「ドライアイスは航空貨物では
危険品だから申請書類は不備なく作ってね、といわれた。さらに、何を書けばいいで
すか?に対してシンガポールで開催されるIATAの講習会で勉強しろ、といわれた。

通常の国際貨物の場合、
1. 東京税関成田航空貨物出張所長あて商品説明
2. INVOICE
があれば大抵の貨物は送ることができますが、血清が入ると
3. 血清生産国の検疫結果の写し
4. 輸入検査申請控の写し
5. 動物検疫検査合格通知及び輸入許可通知書の写し
6. 上村さんが添付されたような説明の手紙
が必要です。3-5は、出入りの業者に頼めばコピーをくれるはずです。
さらに台湾の場合は、
7. 日本の検疫での検査結果および輸出許可
8. 上記3-5の対象が確かに納品された証明
を台湾から要求されました。7は上記1-5があればそれを参考に検疫済みとみなしても
らえます(ii)。8は、出入りの業者の売り上げ伝票のコピーにしました。そこには、
Invitrogenからその業者に納入されたことおよび小売り先がうちの部屋であることが
書いてありました。

ii. この作業はWorld Courierにやってもらいました。おそらくYamatoでもできるで
しょう。

もちろん、相手国で輸入許可をとってもらう必要がありますが、そのやり取りは運送
業者に任せています。オーストラリアの厳しさはみんな良く知っているので逆に書類
をそろえるには問題ありませんが、アメリカではVET permitと言う書類が必要で、意
外と研究者はそれを知らないことがあります。電話一本で書式を入手できるらしいの
で、相手にVET permitをとったかきいてから送ると良いでしょう。

以上、血清入りのもので分からないことがありましたら、ご遠慮なく村田まで質問し
て下さい。うちで分からなくても、上の階のCell Bankはもっとたくさんの事例を持
っていますから、解決できると思います。

World Courier、Yamatoの国際貨物、Yamatoの国際宅急便はそれぞれいつも同じ担当
者を指名しているので、問題の解決もうまくやれています。

ご参考まで。

Takehide MuraTa Ph. D.
DNA Bank, BioResource Center, RIKEN
理化学研究所 筑波研究所
バイオリソースセンター
遺伝子材料開発室 (DNA Bank)
村田 武英,研究員