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音薬療法とタンパク合成速度
Date: Thu, 4 Jul 2002 20:50:18 +0900
From: Akira Komatsu
Subject: [Jfly] 音薬療法とタンパク合成速度
jflyの皆様
「音薬療法」(「音楽療法」ではありません)なるものの講演を聞きました。講演者
は深川洋一氏。
リボソーム上でアミノ酸が連なってタンパクが合成されるときにスケーリング波動と
いうものが発生するのだそうです。この波動は各アミノ酸に固有で、これを76オク
ターブ下げてやるとヒトの可聴範囲になるので、タンパク質の音楽に直せるのだそう
です。音叉の共鳴現象でご存知のように倍音関係でも共鳴するので、このタンパクの
音楽を与えるとタンパク合成が促進されたり抑制されたりするのだそうです。(この
辺から眉に唾を付けて聴いていました。)このことを利用して、特定のタンパクの音
楽を聴かせると、治療効果が得られるのだそうです。例えば、ガン遺伝子によるタン
パク合成を抑制したり、ガン抑制遺伝子の発現を促進したりするとガンが治るのだそ
うです。また、トマトに或るタンパクの音楽を聴かせると、トマトの発育が促進さ
れ、トマトの収量が増えるのだそうです。そう言えば、酒造りに音楽を聴かせる話な
ども新聞に載っていましたね。これらはふつうの音楽ですが、音薬療法では「タンパ
クの音楽」をつかうところがみそです。でもまだ、大腸菌なんかにタンパクの音楽を
スケーリング波動にして与えてやるとタンパク合成が促進されたり抑制されたりする
といった統制実験の結果はないんだそうです。
医学部にいると、時々面白い話が聞けます。前には「手かざし」で治療している先生
(さる医科大学の教授です)がいました。
さて、質問があります。スケーリング波動を周波数から音符に直すことはできます
が、時間軸はどうなるのかなあ、と疑問に思いました。リズムは適当につけているら
しいのですが、タンパク合成の時にアミノ酸がどの位のスピードでくっついていくの
か、私は知りませんでした。音楽の時間と同じくらいのスピードで(つまり秒のオー
ダーで)合成されていくのでしょうか?時間のオーダーが大きくずれていると音薬療
法は成り立たないと思ったものですから。お教え下さい。
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小松 明
東京女子医科大学・医学部・第一生理
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