Jfly ディスカッション


Discussion Menu | Jfly Japanese Home Page | Jfly English Home Page

フライバイアルフィラー(エサ分注器)


Date: Thu, 30 Jan 2003 22:49:40 +0900
From: "ANBUTSU, Hisashi"
Subject: [Jfly] Drosophilaフライバイアルフィラー(エサ分注器)について

jflyの皆様、

産総研、安佛です。

フィッシャー・サイエンティフィック・ジャパンのカタログ(P.88)に、「
Drosophila フライバイアルフィラー」というものが載っています。ステンレス製の
箱の底に100穴開けてあって、その下にバイアルを並べたトレーをおいて分注するこ
とで一度に100本のバイアルにエサを分注するというものです。エサを満杯にすると
、5トレー分(500本)の分注ができるそうです。

スペックだけ見ると非常に魅力的な製品ですが、カタログの情報だけでは実際の使い
勝手などについてはわかりません。そこで、jflyの皆様で、この(もしくは同様の)
製品を使ったことがある、または現在使っている、という方がいらっしゃいましたら
、情報をいただけないでしょうか?

よろしくお願いします。

安佛 尚志
産業技術総合研究所 つくば中央第六事業所
生物機能工学研究部門 生物資源情報基盤研究グループ


************************************

Delivered-Date: Sat, 1 Feb 2003 15:15:52 +0900
From: "勝山 朋紀"
Subject: [Jfly] Drosophilaフライバイアルフィラー(エサ分注器)について

東北大、倉田研でエサを作っている勝山と申します。

5年前程に広海先生の研究室から譲り受けたものなので、
どこの製品であるかについてはわかりませんが、
おそらく同様のエサ分注器を使用しています。

カタログには5トレー分の分注が可能とありますが、
エサを満杯にすると一度に10トレー分は分注できます。
実際の使用感は、穴の開閉を手動で行うので、
箱の中のエサの量や固さに応じて微妙な調節は必要ですが、
エサの入れ過ぎにさえ注意すれば
決して難しい操作ではないと思います。

勝山
Tomonori Katsuyama (D1)
Graduate School of Pharmaceutical Sciences,
Tohoku University,


************************************

Date: Tue, 4 Feb 2003 11:25:56 +0900
Subject: [Jfly] Drosophilaフライバイアルフィラー(エサ分注器)について
From: Masaki Sone

科技団(京都大学)の曽根です。

「フライバイアルフィラー」に関しては、最近、デモで実物を貸してもらい、実
際にエサを作ってみましたが、残念ながら私の結論は「バツ」でした。理由は、
洗浄等のメインテナンスが大変であると感じたことと、エサが不均一に落ちてき
てしまってチューブによってエサの量が著しく不均等になってしまったことです。
おそらく、エサのレシピによっても結果は変わってくるでしょうし、ノウハウを
確立すればうまく使えるのだろうと思いますので、「お勧めしない」という結論
ではありません。ただ、50万円以上する高価な製品ですので、デモをしてもら
って実際にうまく使えるかどうかを確かめられてから購入されることをお勧めし
ます。

曽根雅紀    Masaki Sone, Ph. D.
科学技術振興事業団・戦略的創造研究推進事業
「情報と細胞機能」領域 個人研究者
京都大学医学研究科腫瘍生物学講座


************************************

Date: Tue, 4 Mar 2003 22:26:16 +0900
From: "ANBUTSU, Hisashi"
Subject: [Jfly] Drosophilaフライバイアルフィラー(エサ分注器)について

Jflyの皆様、

産総研の安佛です。

まずは、大変遅くなってしまいましたが情報をいただいた勝山様、曽根様、ありがと
うございました。アドバイスに従って、デモをしてもらいましたので、そのレポート
をさせていただきます。

> 洗浄等のメインテナンスが大変であると感じたことと、エサが不均一に落ちてき
> てしまってチューブによってエサの量が著しく不均等になってしまったことです。

最初に使ってみた時は、私も同様の感想をもちました。ただし、エサが不均一になる
点は、分注する人の「慣れ」によってかなり改善されました。できるだけエサが熱い
うちに、できるだけ大量に注いで、手早く分注するとうまくいくようです。最後の方
になるとどうしてもエサの落ちが悪くなるので、エサが足りないビンには従来のチャ
ッキリを使った方法でエサをつぎたすことで対応しました。

ただし、それらの手間を考慮しても、「作業時間の短縮」という点においては、絶大
な効果がありました。当研究室ではエサ作りに二人の人間が関わっていたのですが、
この分注器を使えば、一人で十分まかなえました。大量のエサを限られた人員で作る
必要のある研究室にとっては、一度試してみる価値はあると思います。

あともう一点。正直なところ、やはり価格は高すぎると思います。購入する際には、
デモと価格交渉をお勧めします。

安佛 尚志
産業技術総合研究所 つくば中央第六事業所
生物機能工学研究部門 生物資源情報基盤研究グループ