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バイオリソース:BACライブラリーの作製


Date: Fri, 1 Aug 2003 20:04:54 +0900
From: "YAMAMOTO, Masa-Toshi"
Subject: [Jfly] DGRC・ニュース(ショウジョウバエ遺伝資源センター・ニュース)

■DGRCニュース

[ゲノム解析事業:BACライブラリーの作製]

 「日本ショウジョウバエ研究会」総会で、ショウジョウバエ5種 (D.
simulans, D. melanogaster, D. ananassae, D. sechellia, D. auraria) の
BACライブラリーが、理研で作製されていることをお知らせいたしました。
BACライブラリーを有用な遺伝資源として活用するために、エンドシーケン シ
ングを行う申請をしておりましたところ、3種のBACライブラリーについ てエ
ンドシーケンシングを行うという回答を得ております。5種のBACライ ブラ
リーの中から、エンドシーケンシングを行う3種を決定する必要がありま す。ど
の種のライブラリーを解析の対象にするかについて、8月4日までに作 成機関で
ある理化学研究所ゲノム総合研究センターと打ち合わせを行い、解析 対象・解析
量を確認し、8月8日までに試料の調製に関する打ち合わせを行う こととの連絡
を受けております(7月31日)。そこで、総会の時に8月半ば までに決定した
いと申しましたが、8月4日の午前中までに決定する必要が出 てまいりました。

 エンドシーケンシングの解析であることから、D. aurariaの情報はさほどB
ACライブラリーの有用性を高めるものではないこと、また、現在D.
melanogasterの情報は必要ではないこと、などの理由から、D. simulans, D.
ananassae, D. sechelliaの3種の解析を優先させるべきではないかと考えて い
ます。

 この点に関して、皆さまからのご意見をお伺いいたします。ただし、8月4 日
正午までに回答をお願いいたします。

  山本 雅敏
  京都工芸繊維大学ショウジョウバエ遺伝資源センター


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Date: Sat, 2 Aug 2003 18:11:41 +0900
From: Toshiro Aigaki
Subject: [Jfly] DGRC・ニュース(ショウジョウバエ遺伝資源センター・ニュース)

山本様

相垣@都立大です。
BACライブラリーのエンドシーケンシングに関しては、御提案の3種でよいと思います。

ついでにコメントです。

BACライブラリーを活用してもらうには、もう一段のサポートが必要だと思いま
す。 特定のBACクローンの同定や、その後のshotgun シーケンンシングなどのサ
ポートが あるかないかで、利用者の数はかなり変わると思います。これらのサ
ポートについ て、バイオリソースではどのように計画されているのでしょうか。

素朴な疑問ですが、D.melanogasterのBAC libraryが必要な理由はなんでしょう?

相垣敏郎
東京都立大学 理学研究科


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Date: Sat, 02 Aug 2003 18:46:07 +0900
Subject: [Jfly] DGRC・ニュース(ショウジョウバエ遺伝資源センター・ニュース)
From: matsuda

山本 雅敏 様

山本さん提案の3種で今回は良いと思います。出来れば,D. aurariaもやった方が良
いとは思いますが、次回ということで。
エンドシークエンスだけでなく、全シークエンスへの道を閉ざさず、機会のあるごと
に、やるべきであると主張をしていければと思います。その方が、ずっと有効に使わ
れると思っています。

松田宗男


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Date: Tue, 5 Aug 2003 11:35:32 +0900
From: "YAMAMOTO, Masa-Toshi"
Subject: [Jfly] DGRC・ニュース(ショウジョウバエ遺伝資源センター・ニュース)

回答ありがとうございました。

> ついでにコメントです。
> BACライブラリーを活用してもらうには、もう一段のサポートが必要だと思いま
> す。 特定のBACクローンの同定や、その後のshotgun シーケンンシングなどのサ
> ポートが あるかないかで、利用者の数はかなり変わると思います。これらのサ
> ポートについて、バイオリソースではどのように計画されているの でしょう
> か。

相垣さんのコメントは私としては十分に理解できます。
問題点として2つ挙げることが出来ます。

1.バイオリソースではこの点について具体的な計画を立てておりません、と い
うより、立てることが出来ない状態です。昨年度と今年度はゲノム解析事業 が並
行して行われることとなり、いくつかの生物種(今年度は、6種、7解 析)がそ
の対象となりましたが、来年度も継続されるかどうかという長期ビジ ョンがあり
ません。

2.バイオリソースでゲノム解析のサポートがあれば、利用者の数は変わるで
しょう。しかし、そのような状況を成立させるための研究上の必要性も利用者 側
から示していただく必要があります。出来るだけのお膳立てをする努力は致 しま
すが、利用者からの提案や、バイオリソース参加メンバーとの共同研究な どの計
画を進めることによって、バイオリソースとは別の形での具体化が早まるのでは
ないかと思います。


> 素朴な疑問ですが、D.melanogasterのBAC libraryが必要な理由はなんでしょう?

当初、BACライブラリーの作製予定の中にD. melanogasterは入っていませんで
した。しかし、文部科学省からの回答の中には、この種が追加された形で 作製予
定に入っていました。

私も不思議には思いましたが、プレゼントだと考え、受けることとして、日本 の
野生型キイロショウジョウバエとして有名なHikone-Rをその対象に選定しま し
た。

  山本 雅敏
  京都工芸繊維大学ショウジョウバエ遺伝資源センター