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蛍光フィルターの経年劣化と3令幼虫の麻酔法
Date: Mon, 26 Jul 2004 17:49:57 +0900
From: Masahiko Sakaguchi
Subject: [Jfly] 蛍光フィルターの経年劣化と3令幼虫麻酔法の情報について (3753)
JFLYの皆様。信州大教育の坂口です。
1 .皆様からの有益な情報、
宮脇先生の「GFPとバイオイメージング」羊土社2000年
BD-クローンテック社の各種蛍光色素のスペクトルapplet
(これはとても便利でした)
http://www.bdbioscience.com/spectra/
メーカーの蛍光フィルターのスペクトルデータ
UAS-GCaMPが非常に有効(触角嗅感覚子内の嗅細胞のカルシウム変化が、クチクラ
ごしに1波長励起1波長測光で通常正立落射蛍光で計測可能とDe Bryuneさんに聞
きました)を参考に
ライカ(顕微鏡DMLB2ですが、フィルタは全共通の)GFPフィルタ(ハードコート)
オリンパス(顕微鏡BX51ですが、フィルタは共通の)GFP専用フィルター(ハードコート)
について照度計で同じluxになるようにNDフィルタで励起光を減光して比較しどち
らかを買うことにしているのですが、フィルターの経年劣化はデモではわからな
いので、皆様で上記2製品の経年劣化について情報をお持ちの方がございました
ら、お教え頂ければ幸いです。
よろしく御願いいたします。
2.以前のJFLY過去ログに、後期胚のリアルタイム観察
http://jfly.uni-koeln.de/html/discussion/2000/0010_watching_late_embryo.html
にて胚の蠕動運動阻止下でのライブイメージングに最上先生のmhc mutationを使う
のがよいとございました。
3令幼虫初期の個体で嗅覚(味覚)刺激の間、感覚神経系は正常のままで、筋肉
を動かなくしたいのですが、有効な方法を御存知の方がおられましたらお教え願
えませんでしょうか?Drs. Salvaterra and Kitamoto (Gene expression
patterns,1,73-82,2001)さんのBloomington stock (Cha-Gal4 (No.BL-6798)、
Cha-Gal4,UAS-GFP(BL-6793))で幼虫でDOの嗅細胞(味細胞?)が染色されている
様に見えるので、UAS-G-CaMP下で嗅覚(味覚)刺激してみたいのですが、動き回
るので、どうしようか困っております。お教え頂ければ幸いです。
よろしく御願いいたします。
信州大学教育学部生物
坂口雅彦
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Date: Mon, 26 Jul 2004 19:24:16 +0900
From: "Seiji Hori @ kyoto"
Subject: [Jfly] 蛍光フィルターの経年劣化と3令幼虫麻酔法の情報について (3754)
Jflyの皆様
堀@京大です。
> GFP専用フィルター(ハードコート)について
> について照度計で同じluxになるようにNDフィルタで励起光を減光して比較し
> どちらかを買うことにしているのですが、フィルターの経年劣化は
> デモではわからないので、皆様で上記2製品の経年劣化について情報をお持ちの方が
> ございましたら、お教え頂ければ幸いです。
坂口さんが考えておられるような高度な情報は持ち合わせていないのですが、ひょっ
としたらお役に立つかもしれない経験があります。
半年ほど前、蛍光顕微鏡のフィルターが劣化した時、メーカーの技術の方がフィルター
を少しずらしてセットし直してくれたので交換が不要となった経験があります。もち
ろん使用感は劣化前と変わりません。
ひょっとするとあまりお勧めできない禁じ手なのかもしれませんので、メーカー名は
伏せさせて頂きますが、構造上この手が使える機種と使えない機種があるのではない
でしょうか。
堀 清次
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Date: Mon, 26 Jul 2004 12:56:00 +0200
From: Hiromu Tanimoto
Subject: [Jfly] 蛍光フィルターの経年劣化と3令幼虫麻酔法の情報について (3755)
ドイツにおります谷本です。個人的に実験をしたわけではないので恐縮ですが、
以下の論文に、生きた幼虫のDO, TOにおけるカルシウムイメージングを行った例
があります。
Nat Neurosci. 2003 Mar;6(3):267-73.
Identification and function of thermosensory neurons in Drosophila larvae.
Liu L, Yermolaieva O, Johnson WA, Abboud FM, Welsh MJ.
谷本
Hiromu Tanimoto, Ph.D
Theodor-Boveri-Institut fuer Biowissenschaften
Lehrstuhl fuer Genetik und Neurobiologie
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Date: Tue, 27 Jul 2004 11:22:32 +0900
From: Masahiko Sakaguchi
Subject: [Jfly] 蛍光フィルターの経年劣化と3令幼虫麻酔法の情報について (3757)
掘様、谷本様。ありがとうございました。
大変参考になりました。
普段から励起光の開口絞りを絞っていたほうが、劣化部分を最小限にできて、
いいのでしょうね。朝日分光などなら落射蛍光用フィルタを半分に切って、共焦点用
蛍光フィルタにしてくれるそうなので(宮脇先生の本P169)、端を少し切ってもらって
ダイクロイックミラーをずらして固定ということもあるいは、できるのかもしれませ
ん。ありがとうございました。
また論文はさっそくとりよせてみます。ありがとうございました。
宮脇先生の本に書いてある
嫌気条件下で起るGFPの赤色化(P28)でしょうか、無固定の生きた幼虫をコクヨビニー
ルパッチの土手中のPBS液に閉じ込め、カバーガラスをかけ、観察していましたら、
B励起で励起光あてるとロングパス蛍光フィルターでGFP蛍光が黄変、赤変していくの
が観察され、G励起(ローダミンフィルター)に切り替えてもGFPが赤く観察されて元
にもどらないのを体感いたしました。ライブイメージングでの励起光強度減光、有酸
素条件は大事だとわかりました。
信州大学教育学部生物
坂口雅彦