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Drosophila Newsletter No. 6
The Newsletter of the Japanese Drosophila Research Conference
(in Japanese)
July 1995
Announcement of the Second Japanese Drosophila Research Conference
(JDRC: Kyoto, August 1995)
---- by YAMAMOTO Masatoshi
"Jfly", the Communication Medium for Japanese Drosophila Researchers
---- by ITO Kei
Volume Purchase of the EofD
---- by UEDA Ryu
ショウジョウバエ通信 No.6
1995年 7月
この通信は研究室単位でお送りしています。研究室の方全員に読んでいただけるよう
ご配慮お願いいたします。
「日本ショウジョウバエ研究会」第2回研究集会開催のお知らせ
山本 雅敏
ショウジョウバエ研究者の交流メディア「Jfly」
伊藤 啓
EofDの一括購入
上田 龍
編集後記
「日本ショウジョウバエ研究会」第2回研究集会
開催のお知らせ
第2回集会を下記の要領で開催します.参加予定人数も多く,海外からの参加者
もあることから非常に充実した研究集会になることと思います.何かと不備な点が
多く,皆さんにご迷惑をお掛けすることとは思いますが,楽しく実りある会になれ
ばと思います.
研究集会の運営を行う上で,皆さんの参加費は唯一の拠り所となる資金源ですの
で,当日ではなく,前もって支払いを済ませ下さい.参加費(懇親会費+29日夕食
費)は有給者9,000円,学生7,000円です.払込先は下記のとおりです。
郵便振替口座 口座番号 01060-4-29091
口座名称 日本ショウジョウバエ研究会第2回集会事務局
よろしくお願いします。
「日本ショウジョウバエ研究会」運営委員長 山本 雅敏
―――――――――――― 記 ――――――――――――
1.日時 1995年8月28日(月)12:30 〜 8月30日(水)13:00
2.場所 京都工芸繊維大学東2号館および大学会館 〒606 京都市左京区
松ケ崎御所海道町 大学までの時間は、京都駅から地下鉄を利用.終点北山駅
で下車(16分)、東の方向に徒歩15〜20分。 京都駅から市バス14番を利用.工
芸繊維大学前下車(時間帯により要40〜50分)。京阪利用の方は出町柳駅で叡山電
鉄に乗り換えて修学院駅下車、西に徒歩10分。<交通はhttp://www.kit.ac.jp/jaccess
あるいは会場への案内図を参考にしてください>
3.日程 下記の予定で行います.
8月28日(月)
12:30〜18:00 研究会参加ならびにポスター受付(大学会館)
12:30〜18:00 ポスターI部掲示(大学会館2階展示ホール)
13:45〜14:00 開会 (東2号館第309号室)
14:00〜17:30 シンポジウムA 『分子進化』(東2号館第309号室)
オーガナイザー 舘田英典 (九州大学理学部)
1.M.Kreitman (University of Chicago, USA)
Natural selection for molecular variation and change: a reappraisal.
2.田村浩一郎(東京都立大学理学部)
ショウジョウバエのmtDNA制御領域の分子進化
>休憩
3.M. G. Kidwell, J. B. Clark (University of Arizona, USA)
Horizontal transfer and the evolution of P elements in Drosophila.
4.仁田坂英二,瀬筒秀樹,山崎常行(九州大学理学部)
キイロショウジョウバエにおけるトランスポゾンの水平伝播
5.岩部直之,隈啓一,宮田隆(京都大学理学部)
組織特異的に発現する遺伝子の進化:形態進化と分子進化の接点
17:30〜18:00 事務連絡
18:30〜20:30 懇親会 (大学会館食堂アルス)
20:30〜21:30 ポスターセッションI
22:00 ポスター会場閉館
8月29日(火)
9:00〜12:00 ポスターセッションI
12:00〜14:00 昼食・ポスターII部掲示 (ポスターの貼替)
14:00〜17:30 シンポジウムB 『染色体とパターン形成』
オーガナイザー 上村 匡(京都大学理学部)
1.松林 宏(京都工芸繊維大学繊維学部)
減数分裂に関与する遺伝子とその発現調節
2.平岡 泰(郵政省通信総合研究所)
生細胞の蛍光画像化技術
>休憩
3.大倉洋之(University of Dundee, UK)
体のかたちから細胞の中を探る -細胞分裂機構の解明に向けて-
4.林 茂生(国立遺伝学研究所)
成虫原基の発生運命をたどる
>休憩
5.森村 茂,F. M. Hoffmann (Wisconsin University, USA)
ショウジョウバエ形態形成におけるdecapentaplegicの役割
6.多羽田哲也(東京大学分子細胞生物学研究所)
コンパートメントによるショウジョウバエの翅の基本デザイン
18:00 <記念撮影(晴れの場合)>
18:30〜19:30 夕食 (大学会館食堂アルス)
19:30〜21:30 ポスターセッションII
22:00 ポスター会場閉館
8月30日(水)
9:00〜10:30 ポスターセッションII
10:30〜12:45 シンポジウムC 『行動を支える神経機構の分子遺伝学』
オーガナイザー 谷村禎一(九州大学理学部)
1.J.Carlson (Yale University, USA)
Olfaction: Molecular and Genetic Analysis
2.山元大輔(三菱化学生命科学研究所)
性行動の遺伝的解剖
>休憩
3.相垣敏郎(東京都立大学理学部)
性ペプチドと性的受容性の制御機構
4.松本 顕(九州大学理学部)
サーカディアンリズムの遺伝学
12:45〜13:00 閉会
14:00 ポスター会場閉館
-------昼食について-------
☆28日の懇親会・29日の夕食はこちらで準備いたします.昼食は学生食堂が11:00
〜15:00まで営業していますのでそちらをご利用ください.
-------ポスターの掲示について-------
☆ポスターセッションは2回に分けて行います.Iはポスターのプログラム番号が奇
数番号のグループ,IIは偶数番号のグループです.どちらのグループかは,当日受
付でお渡しするプログラムを参照してください.
☆ポスター掲示用ボードに番号がついていますので,それに従ってください.
☆ポスターの掲示は,掲示あるいは張り替えの時間内に行ってください.
☆掲示に必要な画鋲などは,ポスター会場に準備しています.係員に聞いてください.
☆掲示前あるいは掲示後のポスターの保管用の部屋を準備します.お問い合わせください.
ショウジョウバエ研究者の交流メディア「Jfly」
新技術事業団山元プロジェクトのコンピューター上にインターネットを利用した
ショウジョウバエ研究者の情報交流支援の場「Jfly」を構成したので、簡単に紹介
したい。総人数が少なく、各地に散在しているショウジョウバエ研究者の情報交換
のために、Jfly が役立つよう期待している。
(新技団・山元プロジェクト・伊藤 啓)
1:Jfly メーリング・リスト
学会や班会議に参加する意義の少なからぬ部分は、講演やポスター会場より周囲
の喫茶店や飲み屋にある。真剣な、あるいは思いつきの討論。ハエや試薬や実験プ
ロトコルの相談やノウハウ交換。誰それがどこに来てセミナーをする、などの公
式・非公式なアナウンス。その他研究にまつわる連絡や雑談や愚痴.......
こういう informal な情報交換が一年中出来るように、email を利用した「メー
リングリスト(ML)」を作ってみた。jfly@fly.erato.jrdc.go.jp というアドレス
にメールを出すと、そのメールは配送リストに登録されているメンバー全員に自動
的に転送される。送られてきたメールにリプライすると、それがまた全員に送られ
る。このようにして email を送受するだけで登録メンバー全員といつでも情報交換
できるという仕組みである。6月末に公開サービスを開始、現在までに 34 研究室
66 人の参加を得て、抗体・試薬や実験材料に関する質問、ハエ系統の問い合わせ、
セミナーの案内など、週 30 通あまりのメールがやりとりされている。
Jfly メーリングリストに参加するには、email の送受が出来るだけでよい。イン
ターネットに直接接続されたコンピューターだけでなく、Nifty Serve, PC-VAN,
MIX, ASAHI-net, Genie, America Online, CompuServe, EWorld などのパソコ
ン通信からも利用できるし、日本語の扱えるコンピューター環境とメールプログラ
ムがあれば、地球表面のどこで研究していても参加できる。配送リストへの登録や
削除には、伊藤啓 itokei@fly.erato.jrdc.go.jp まで email で申し込みいただき
たい。
2:Jfly ゴーファー/ウェブ・サーバ
どこの研究室にもプロトコルやノウハウ集、学生実験用に作ったマニュアルな
ど、コピーを重ねて代々伝わる「古文書」があるものである。論文の Materials
and Methods には現われないこのようなノウハウを電子化し、蒐集して、誰でも引
き出せるようにすれば、貴重な知識の共有が図れる。ショウジョウバエ界にはこの
目的を果たしているデータベース組織 flybase があるが、研究室で作るようなマ
ニュアル類、特に日本語のものなどは入る余地がない。そこで日本語を含むショウ
ジョウバエ研究関連の data depository として、Jfly Gopher / Web Server を
構成した。
Flybase 同様 Jfly Server には Gopher または World Wide Web(Mosaic,
NetScape 等)でアクセスできる。
URL は Gopher の場合は:
gopher://papageno.jrdc.go.jp/
または gopher://202.241.18.171/
World Wide Web の場合は:
http://papageno.jrdc.go.jp/
または http://202.241.18.171/
現在集められている内容は、
・ショウジョウバエ研究会作成の住所録と各ラボの所蔵系統リスト
・Drosophila Information Newsletter とショウジョウバエ通信のバックナン
バー
・学会、会議、セミナー等のアナウンス(随時更新)
・Jfly メーリングリストで行なわれた discussion の内容別総集編(随時追加)
・組織学、染色法、分子生物学、ネットワークなどのマニュアル類
・Hartenstein and Campos-Ortega の The Green Book 2章、Strausfeld の
Atlas of an Insect Brain 全章の和訳
・ハエ関連の写真や図表
などである。コンピューターがラボベンチの上にあって、モニターを見ながら実験
している人は少ないだろうから、マニュアル類は印刷を想定して、図表を含むワー
プロファイルをメインにしている。いまのところ日本語はマッキントッシュ用マッ
クライト、英語等は MS Word に統一している。
Jfly は database ではなく、data depository である。新しいデータベースを
作って検索等のサービスをする気はなく、各ラボの持つ既存文書の共有と有効利用
が目的である。内容充実のために、公開可能な文書をお持ちの方からのデータ提供
をお待ちしている。
The Encyclopaedia of Drosophila CD-ROMの一括
購入について
bionet.Drosophilaに登録されている方には既にアナウンスが届いていると思い
ますが,先日「The Encyclopaedia of Drosophila CD-ROM」の申込書が電子
メールで配布されました。Berkeley Drosophila Genome Project (BDGP)の遺伝
子に関する情報とFlyBaseの変異体に関する情報が唾腺染色体の画像にドッキング
したなかなか見ても楽しいデータベースです。
支払いは残念ながら現金か小切手に限られており,クレジットカードは使えませ
ん。15$の小切手を銀行で発行して貰うと2500円かかります。ただこの発行手数
料はステップワイズに上昇しますがまとめて注文すると多少安くあがります。そこ
で研究会事務局として一括購入のお世話をすることになりました。少し時間がか
かっても安い方がよい,小切手発行等の手間がわずらわしい,という方は事務局上
田までご連絡下さい。要領は以下の通りです。
購入申し込み先: 三菱化学生命科学研究所内 ショウジョウバエ研究会事務局
上田龍
ファックス:0427-24-6314
電子メール:ryu@libra.ls.m-kagaku.co.jp
お名前,連絡先,希望枚数をお知らせ下さい。
支払(精算)方法:研究会の資金より立て替えて一括購入いたします。到着次第
皆様にお送りいたしますが,枚数割りにした料金(国内送料は送付先別)を同時に
お知らせいたしますので研究会口座に郵便振替,銀行振り込みで送金して下さい。
申し込み期限:8月31日 (夏の第2回研究集会でも受け付けます。)
The Encyclopaedia of Drosophila CD-ROM Macintosh Compatible only
Release 1.0
The Berkeley Drosophila Genome Project (BDGP) and FlyBase announce
Release 1.0 of the Macintosh CDROM version of the Encyclopaedia of
Drosophila (EofD). This is the same version of the EofD CD-ROM that was
distributed to registrants at the April 1995 Drosophila Research
Conference in Atlanta.
The EofD is a graphical interface based on the ACeDB software first
developed for the C. elegans database and now in use as a powerful
browsing and querying tool for many genome databases. Multiple data
sets are displayed on chromosomal maps in which text descriptions of
data items are displayed on command by mouse-driven "pointing and
clicking".
Release 1.0 combines data from the BDGP and from FlyBase in an
integrated view. In Release 1.0, all BDGP data (except DNA sequences)
and much (but not all) FlyBase data are contained. In contrast, the
FlyBase World Wide Web home page (URL = http://morgan.harvard.edu/)
contains more FlyBase data but only a subset of BDGP data. Our long
term goal is that both the EofD and the FlyBase home page will provide
different views of the same comprehensive data set. However, we
are probably about a year away from achieving this goal.
Before purchasing the EofD, you should make sure you have access to a
Macintosh computer with the following
attributes:
The EofD CD-ROM can only be run on higher end Macintosh computers,
those equipped with 68040 or PowerPC processors and a CD-ROM drive.
The application runs in native mode on the Power Macintosh and we
recommend the Power Macintosh for optimal performance.
The EofD requires System 7.1 or higher. System 7.5 is required to use
the EofD Guide help facilities. In addition, QuickTime is required to
play
movies supplied on the CD-ROM.
The EofD requires a minimum of 16 Megabytes (MB) of RAM. We
recommend turning on Virtual Memory and setting it to at least 32 MB.
The costs of the EofD, including shipping and handling, are, per CD-ROM
and
user manual:
$10 for U.S. purchases and shipment to a U.S. address
$15 for international purchases and shipment
Order forms must be accompanied by checks or money orders in US dollars
made out to "EofD". Only prepaid orders will be accepted.
*** Please do *not* send in your order by email! ***
Inquiries concerning EofD purchases may be made by telephone to Ms.
Palmer at (617) 495-2906 or fax at (617) 495-9300 or by email to eofd-
sales@morgan.harvard.edu. Questions concerning the structure or
operation of the EofD should be e-mailed to eofd@fly2.berkeley.edu.
DIN 19 掲載のANNOUNCEMENTS(転載)
CRETE 10th-ANNIVERSARY MEETING
Spyros Artavanis-Tsakonas, Crete Workshop Organizing Committee, Boyer
Center for Molecular Medicine, Room 236, 295 Congress Avenue, Yale
University School of Medicine, New Haven, CT 06510 USA. The Crete
meeting on the Molecular and Developmental Biology of Drosophila will be
held from July 14th through July 20, 1996. All subsequent meetings are
also scheduled for the middle of July. Although a formal announcement
will be made in the Fall, applications to attend the meeting are currently
being accepted. This will be the tenth anniversary of the Crete Workshop.
6TH EUROPEAN SYMPOSIUM ON DROSOPHILA NEUROBIOLOGY
Stephan Schneuwly
The next European Symposium on Drosophila Neurobiology will be held on
September 15-19, 1996 in Regensburg, Germany. Regensburg is a beautiful
historic bavarian city, which can be easily reached by car, train and
airplane (International Airports of Munich and Frankfurt). To keep the
meeting costs as low as possible we are planning to communicate mainly
through E-mail and FlyBase. If you would like to be posted on the mailing
list, send a short message to the following mailbox:
sekretariat.schneuwly@biologie.uni-regensburg.de
編集後記
ショウジョウバエ研究者のためのmailing listが開設され活発な情報交換がなされ
ています。リストに加わっておられる人数は多いのですが、メールを出される方は
限られているようです。皆さん恥ずかしがらずにどんどんメールを出しましょう。
アメリカではDrosophila Information Newsletterが次号で廃刊され、
net.bio.net Drosophilaでの情報提供に移行することが伝えられています。日本で
も、同様なことが近いうちに可能になるでしょうか。前回お知らせしていました
24mm Disposable vialの発売が遅れています。京都でサンプルをお見せできるこ
とと思います。それでは、皆様京都でお会いしましょう。(TT)
編集: 谷村禎一・最上 要
発行:「日本ショウジョウバエ研究会」事務局 三菱化学生命科学研究所内
.